
「神幸式大祭」斎行
9月21日(日)~25日(木)の期間、当宮のお祭りの中で最も大切なお祭りとなります「神幸式大祭」が斎行されます。 「神幸式大祭」は、道真公…
天神さまの御神霊(おみたま)をお慰めし、
皆様のご平安と五穀豊穣をお祈りする、
当宮の最も大切なおまつりです。
神幸式大祭は天神さまである菅原道真公の御神霊をお慰めし、氏子・崇敬者の安寧と五穀豊穣をお祈りする秋祭りで、平安時代の康和3年(1101)に大宰権帥大江匡房によって始められ、以来連綿と続けられてきました。現在では福岡県の無形民俗文化財に指定されています。
秋分の日の前日には「お下りの儀」、その翌日には「お上りの儀・お移りの儀」を執り行います。「お下りの儀」当日夜には「滅灯(めっとう)」という声とともにすべての灯りが消され、御本殿にお鎮まりになる道真公の御神霊は、宮司によって御神輿に遷されます。多くのお供を引き連れて、道真公がかつてお過ごしになられた榎社まで厳かに進みます。
御神輿をお守りしながら、装束を身に着けた奉仕者が行列をなす様子は、まるで平安時代の光景がいまに蘇ったような華やかさです。この行列の先触れとなる太鼓と鐘の「どんかん」という響きは、このおまつりの別名である「どんかん祭り」の由来となり、太宰府に秋を告げる音でもあります。御神輿は、御生前の道真公をお世話された浄妙尼ゆかりの榎社に至り、そこで一夜御滞在になられます。
「お上りの儀」では、御巫女(みかんこ)が倭舞を奏上したのち、御神輿は再び御本殿へ向けてお発ちになります。お稚児さんや花車とともに華やかな行列が続きます。途中、三方を水面に囲まれた浮殿にてお休みになられます。
夜の帳が下りる頃、「お移りの儀」となり、再び行列が進み始めます。太鼓橋を通って御本殿に至り、滅灯の闇の中、御神霊は御本殿にお還りになられます。竹の曲(たけのはやし・県指定無形民俗文化財)の舞がご奉納され、御神幸はつつがなく執り納めとなります。
平安時代には、はたしてこの御神幸の行列はどのような景色の中を進んでいたのでしょう? 風景は変わっても、天神さまをお慕いする人々の気持ちは、変わることなく続いています。
9月24日夜には、古式に則る調理法や盛り方をした神饌をお供えする「古式献饌祭」、25日には「例祭」を斎行いたします。その夜、心字池に無数のろうそくを巡らせて天神さまの御神霊をお慰めする「千灯明」が行われ、神幸式大祭は幕を下ろします。
神幸式大祭始祭 | 15時 |
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お下りの儀 | 19時 (遷御祭) 20時頃 (御本殿 御発輿) 22時頃 (榎社 御着輿・行宮献饌祭) |
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お上りの儀 | 14時 (倭舞奏上) 15時30分 (榎社 御発輿) 18時頃 (浮殿 御着輿・浮殿献饌祭) |
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お移りの儀 | 18時30分頃 (浮殿 御発輿) 19時30分頃 (御本殿 御着輿・還御祭) |
古式献饌祭 | 19時 |
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例祭 | 11時 |
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千灯明 | 20時 |
神幸式大祭始祭 | 御本殿 |
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お下りの儀 | 御本殿〜榎社 |
お上りの儀 | 榎社〜浮殿 |
お移りの儀 | 浮殿〜御本殿 |
古式献饌祭 | 御本殿 |
例祭 | 御本殿 |
千灯明 | 心字池 |