







門松や注連飾りを
飾るのはなぜ?
「おとそ」を飲んでいますか?
おせち料理の「おせち」とは?
七草がゆを食べるのはなぜ?
年末に大掃除していますか?
年越しそばはなぜ食べるの?
「いただきます」と「ごちそうさま」
を言っていますか?

私たち日本人は、古来より四季の移り変わりに生命力を感じ、豊かな自然の恵みとご先祖さまのご恩に感謝しながら大切な命を繋いできました。今日では、当たり前のように快適で便利な生活を送っていますが、その一方で大切にしてきた日本人らしい感性や受け継いできた伝統が忘れられつつあります。しかし、日々の生活の中で伝統とは感じていなくても、実は日本人としての「生き方」や「しきたり」がさまざまな場面で根付いているのです。 この「最近、日本人していますか?」が、私たちの忘れかけている日本人の豊かな人生観や、神様・ご先祖さまに感謝する心をもう一度思い起こしていただくきっかけになれば幸いです。
最近、日本人していますか?
※イラストをクリックすると、説明文がご覧いただけます。
門松や注連飾りを飾るのはなぜ?
年末の大掃除からつながるもので、神様が降りてくるときの目印として松(古くから神様が宿る木として考えられている)を立てたのが「門松」の始まりで、「注連飾り」も同様の意味があります。
神様に一年間お護りいただくために、まずは清浄な場所をご準備して、神様をお迎えいたしましょう。
「おとそ」を飲んでいますか?
元旦に、ご家族一同が顔をそろえて新年の挨拶をすませてから、盃を回して「おとそ」を飲む習わしがあります。漢字では「お屠蘇」と書き、悪鬼を屠るという意味があり、昔から「一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病無し」といわれ、新年のはじめに薬酒として飲まれたものが、現在も続いています。
おせち料理の「おせち」とは?
「おせち」は本来「お節」と書き、節句に歳神様へお供えするもので、最も重要な節句ということで正月料理としていただくようになりました。
「おせち」をいただくときは祝箸を使いますが、これは一方を神様が、もう一方を人が使うという意味があり、お供えものをいただくことで歳神様とお食事を共にし、ご家族の繁栄を願い縁起をかつぐ家庭料理でもあります。
七草がゆを食べるのはなぜ?
「七草がゆ」とは、七種類の若菜を入れた「おかゆ」のことで、食べるとその年は病気にならないといわれ、江戸時代より定着しました。その背景には、正月のご馳走で疲れた胃腸を休め、青菜が不足する冬場の栄養を補給するという、実利的な側面もあったといわれています。
年末に大掃除していますか?
これは神社で行われる「煤払い」という行事に由来し、家族全員で家中の塵や埃を払い、身も心も清浄にして、新年の歳神様をお迎えするためのご準備を行う大事な日本人の習慣です。何よりもその心持ちが新年の活力につながります。
1年の罪や穢れを祓う「大祓式」 太宰府天満宮の大掃除「煤払い」
年越しそばはなぜ食べるの?
この風習は、江戸時代から始まったといわれ、「そば」のように細く長く幸せに生きるという延命長寿のお願いごとが込められています。また、薬味に刻みネギが添えられるのはネギの語源が「願う」がなまった「ねぐ」からきており、「祈る」という意味があることから、さらに長寿を祈願するともいわれています。
「いただきます」と「ごちそうさま」を言っていますか?
食べ物をいただくということは、神様と自然の恵みがあって初めていただくことができるものであり、さまざまな生き物や植物の命をいただくという意味もあります。「いただきます」と「ごちそうさま」はただ単に食卓に並んでいるものにいうのではなく、神様と自然のさまざまな恵みに対して、または作っていただいた方やご家族の方に感謝の心を込めていいましょう。
朝、顔を洗っていますか?
日本人は、水によって身も心もお清めすることで、もとの清浄な状態に立ち返る「よみがえり」という考えを持ち合わせてきました。何気ない毎日も一日の始まりの節目として、顔を洗って清々しいお気持ちで一日を迎えましょう。このことが、日々の生活を元気に過ごすことにつながります。
食事のマナーを守っていますか?
「食事」とは、さまざまな恵みをいただくことです。お箸の持ち方、使い方、ご飯の置く場所や食べる時の姿勢など、日本人は信仰や伝統を守りながら、美しいマナーを作って感謝のお気持ちを表していたのです。「ご飯は左に置く」や「拾い箸はしない」など、日本人らしく美しいマナーをもう一度思い返して、食事をいただきましょう。
「あいさつ」をしていますか?
ご家族、ご友人、ご近所、職場などさまざまな場面で、多くの方と接する機会があります。もともと日本人は、人とのつながりを大切にして、助け合いながら生活してきました。日々の「あいさつ」は、皆さまが生活していく上で、もっとも基本的で大切なコミュニケーションの土台となります。お気持ちのやりとりを「あいさつ」に託して、心を伝えていきましょう。
お盆の里帰りをしていますか?
「お盆」とは、ご先祖さまの御霊をご自宅にお迎えする日本の伝統的行事の一つです。地域によって異なることもありますが、一般的には8月13日に「迎え火」を焚き、ご先祖さまの御霊をお迎えし、8月15日に「送り火」を焚いてお送りいたします。「お盆」は、ご家族、ご親族の皆さまと一緒に、ご先祖さまと過ごすことのできる大切な時間ですので、里帰りをしましょう。
ご先祖さまに感謝の心を持って過ごしましょう
ご自宅でご先祖さまをお祀りする御霊舎やお仏壇にお参りすることで、日々のご奉告ができます。お住まいの環境によっては日々のお参りはできないかもしれませんが、ご先祖さまに今自分が生かされていることへの感謝の心を持って過ごしましょう。
何か忘れていませんか?
太宰府天満宮幼稚園の園児は、毎日九つの言葉を唱和しています。
「神様を敬います」・「郷土と国を愛します」・「決まりをよく守ります」・「他の人々を助けます」・「体を強くします」・「きれいな心を養います」・「物を大切にします」・「人に迷惑をかけません」・「ご恩を忘れないようにします」
これまで当たり前だったことを、いつの間にか忘れていることや、できなくなっていることはありませんか?もう一度思い返して日本人らしく、楽しく豊かな暮らしを過ごしましょう。
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